遠読 (Distant Reading)

えんどく

意味

遠読とは、文学研究や歴史研究において、個別のテキストを精読するのではなく、大量のテクストデータをコンピュータ技術を用いて横断的に分析し、全体像や構造的傾向を把握する研究手法のことです。従来の伝統的な人文学では、一冊の書物や少数の作家に焦点を当てて深く読み解く近読が主流でしたが、これに対して、何千冊あるいは何百万冊もの膨大な文書群をデータベース化し、統計や可視化ツールを用いてマクロな視点からパターンを見つけ出す点が最大の特徴です。この概念は文芸学者のフランコ・モレッティによって広く提唱され、人文学と情報科学を融合させるデジタル人文学の発展において、中核的なアプローチの一つとして位置づけられています。全体を俯瞰することで個別の読書では見えにくい文学史のうねりやジャンルの変遷を明らかにします。

類義語

デジタル人文学、計算文学

遠読 (Distant Reading)の詳しい解説・事例・出典を見る →
最終更新: